【受験記】日本ワイン検定1級 テイスティング試験を受けてきた|2026年5月30日 東京会場

🍷はじめに

2026年5月30日、日本ワイン検定1級のテイスティング試験を東京会場で受験してきました。

この記事では、当日の会場の雰囲気、筆者の回答再現、テイスティング中に迷ったポイント、そして試験後に感じた反省点を整理します。

特に今回は、赤ワインの色調でかなり苦戦しました。赤褐色なのか、褐色なのか。小瓶で見た色とグラスに注いだ後の色がどう違って見えるのか。これまで机上で勉強していた内容だけでは処理しきれない部分があり、非常に学びの多い試験でした。

注意:
本記事は、筆者が2026年5月30日に受験した日本ワイン検定1級テイスティング試験について、試験後の記憶と、後日確認した正答情報をもとに整理した個人的な受験記です。各ワインに対する筆者の印象、AI採点、学習上の解釈は公式見解ではありません。ワインの印象は、温度、時間経過、注がれた量、グラス、照明、会場環境によって変化します。あくまで受験記・復習記録としてお読みください。

なお、日本ワイン検定1級全体の勉強法、CBT筆記試験対策、テイスティング試験への準備方針については、以下の記事で整理しています。本記事は、主に2026年5月30日のテイスティング試験当日の受験記としてお読みください。

🧾本記事で整理する内容

  • テイスティング試験の基礎情報
  • 当日の受験状況
  • 白ワイン2種類・赤ワイン2種類の筆者回答とAI採点結果
  • 各ワインの同定方法と迷ったポイント
  • 小瓶とグラスで色調が違って見える問題
  • 試験後に分かった公式結果と、今回の学び

ℹ️テイスティング試験の基礎情報

日本ワイン検定1級テイスティング試験の要点は、次の通りです。

  • 合格ライン:正解率が70%以上
  • 試験時間:40分
  • 出題:ワイン4種(赤:2つ、白:2つ)

詳細は、以下の記事をご参照ください。

📝受験当日の状況

受験日時は、2026年5月30日 13時10分開始。東京会場で受験しました。

東京会場では、目視で43名分の受験座席が確認できました。大阪会場も同程度の規模だったと仮定すると、2026年5月30日の1級テイスティング試験の受験申込者は、東京・大阪合計で80名前後だった可能性があります。

もちろん、これは公式発表ではなく、あくまで当日の会場での観察に基づく推定です。

試験時間中の印象としては、苦戦している受験者が多かったように感じました。私自身も、赤ワインの色調でかなり混乱し、最後まで残っていました。目視の範囲では、受験者の多くが試験終了近くまで残っており、感覚的には7割程度が最後まで粘っていたように思います。

📌筆者回答の前提

以下では、各ワインについて、筆者が実際に選択した内容を再現します。

また、品種名や香りの印象は筆者の回答であり、公式正答ではありません。

🥂ワインイメージ

以下の画像は、試験後の記憶をもとに作成した色調イメージです。実際の出題ワインそのものの写真ではありません。

白①
白②
赤①
赤②

🥂白①:ソーヴィニョン・ブランと回答

白①は、最初にかなり迷いました。第一候補は甲州、第二候補がソーヴィニョン・ブランでした。

香りが控えめで、すだちのような和柑橘の印象もあり、最初は「これは甲州ではないか」と感じました。しかし、余韻を確認すると、甲州らしい苦味で終わる印象がそこまで強くありませんでした。

一方で、のど越しの部分を検証すると、酸と芝生のような青さが出てきました。日本のソーヴィニョン・ブランは、ニュージーランドのような強い青臭さが出るとは限らないため、非常に分かりにくく判断に迷ったのですが、最終的にはソーヴィニョン・ブランに寄せました。

項目筆者回答
品種ソーヴィニョン・ブラン
清澄度透明な
色調緑がかった黄色
濃淡淡い
粘性弱い
特徴控えめな
印象青リンゴ / 洋梨 / レモン / 石灰 / 芝生
アタック滑らか
甘味辛口
酸味中庸な
苦味中庸な
アルコール11%以上13%未満
余韻短い

同定の決め手

  • 最初は甲州を強く疑った
  • ただし、甲州らしい苦味の終わり方ではなかった
  • 酸と芝生っぽさが後から見えてきた
  • 日本のソーヴィニョン・ブランとしては控えめなタイプと判断した

反省点としては、日本の「ソーヴィニヨン・ブラン」をもうちょっと飲んでみる経験が必要だったのではないかと感じました。これは、世界基準のソーヴィニヨン・ブランとは違うので、補正が必要でした。

公式正答 & AI採点 ※クリックで開きます

公式正答:東北地方 ソーヴィニヨンブラン 2024

下記は、公式正答を踏まえて、AI(ChatGPT)に各項目の正答を推定し採点を依頼した、参考の採点結果です。

項目筆者回答評価点数
品種ソーヴィニョン・ブラン正答。最重要項目として満点評価3.0 / 3.0
清澄度透明な中心正答1.5 / 1.5
色調緑がかった黄色中心正答2.0 / 2.0
濃淡淡い中心正答1.5 / 1.5
粘性弱い中心正答1.5 / 1.5
香りの特徴控えめな許容正答。中心は「中庸な」だが、温度・開栓直後なら妥当1.0 / 1.5
印象青リンゴ/洋梨/レモン/石灰/芝生5個中4個はかなり妥当。洋梨も許容範囲4.5 / 5.0
アタック滑らか中心正答1.5 / 1.5
甘味辛口中心正答2.0 / 2.0
酸味中庸な許容正答。中心は「強い」1.2 / 1.5
苦味中庸な許容正答。中心は「弱い」だがグレープフルーツ的苦味なら妥当1.2 / 1.5
アルコール11%以上13%未満中心正答2.0 / 2.0
余韻短い許容正答。中心は「中庸な」1.0 / 1.5

合計

22.9 / 25点

実務的には、四捨五入して 23点/25点 と評価してよいです。

評価コメント

かなり高得点です。
品種を正しくソーヴィニョン・ブランと判断できており、外観も 透明な/緑がかった黄色/淡い/弱い粘性 と、若い冷涼系白ワインとして非常に整合しています。

香りの印象も良いです。
青リンゴ、レモン、石灰、芝生 は、東北地方の若いソーヴィニョン・ブランとしてかなり自然です。洋梨は中心ではありませんが、果実味がやや丸く感じられた場合の許容範囲に入ります。もし模範解答寄りにするなら、洋梨を グレープフルーツ または すだち に置き換えると、さらに典型的なソーヴィニョン・ブラン像に近づきます。

減点したのは、主に 香りの特徴、酸味、苦味、余韻 です。
ソーヴィニョン・ブラン、特に東北地方・2024年という前提では、酸味は「強い」を中心に置きたいところです。また、苦味は「弱い」が中心で、「中庸な」はやや強めの評価です。余韻も「短い」は許容できますが、酸や石灰的な硬質感を取っているなら「中庸な」の方がよりまとまりが出ます。

総合すると、これは十分に合格答案級です。
大きな誤答はなく、品種同定と外観・香りの方向性が合っているため、採点上はかなり強い答案です。改善するなら、以下のように直すと満点に近づきます。

項目筆者回答満点寄せの修正
特徴控えめな中庸な
印象洋梨グレープフルーツ、またはすだち
酸味中庸な強い
苦味中庸な弱い
余韻短い中庸な

満点寄せの模範答案にすると、
ソーヴィニョン・ブラン/透明な/緑がかった黄色/淡い/弱い/中庸な/青リンゴ・レモン・グレープフルーツ・芝生・石灰/滑らか/辛口/強い/弱い/11%以上13%未満/中庸な
という形になります。


筆者感想

途中かなり悩みましたが、余韻の青臭さは「ソーヴィニョン・ブラン」だと特定した思考自体は、間違ってなかったですね。

🥂白②:ケルナーと回答

白②は、今回の中では最も分かりやすく感じました。

小瓶からグラスに注いだ時点で、甘やかな香り、キンモクセイのような花の印象、そして石油のニュアンスを感じました。芳香が強いものの、ナイアガラほどのマスカットの香りはない。この時点で、かなり早い段階からケルナーを第一候補にしました。

香りは豊かで、白①よりも明らかに分かりやすいタイプでした。

項目筆者回答
品種ケルナー
清澄度透明な
色調緑がかった黄色
濃淡淡い
粘性弱い
特徴豊かな
印象洋梨 / かりん / キンモクセイ / 石灰 / 石油
アタック滑らか
甘味辛口
酸味中庸な
苦味弱い
アルコール11%以上13%未満
余韻中庸な

同定の決め手

  • 白①よりも香りが明確だった
  • 甘やかで、キンモクセイのような花の印象があった
  • 石油のニュアンスを感じた
  • リースリング系にも近いが、全体のまとまりからケルナーと判断した

迷った点は、甘味です。試験中は辛口としましたが、振り返ると「やや甘口」の方が近かった可能性もあります。

それでも、品種としてはかなり手応えがあり、今回の得点源になっている可能性が高いと考えています。

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公式正答:北海道 ケルナー 2024

下記は、公式正答を踏まえて、AI(ChatGPT)に各項目の正答を推定し採点を依頼した、参考の採点結果です。

採点結果

項目筆者回答評価点数
品種ケルナー公式正答と一致。満点3.0 / 3.0
清澄度透明な若い白ワインとして中心正答1.5 / 1.5
色調緑がかった黄色2024年の北海道ケルナーとして自然2.0 / 2.0
濃淡淡い若い冷涼系白として妥当。中庸もあり得るが十分正答1.5 / 1.5
粘性弱い11〜13%程度の白として妥当1.5 / 1.5
香りの特徴豊かなケルナーは芳香性が出やすく、かなり妥当1.5 / 1.5
印象洋梨/かりん/キンモクセイ/石灰/石油5個中4個はかなり妥当。「石油」はややリースリング寄りだが、ケルナーの系譜を考えると部分許容4.4 / 5.0
アタック滑らか妥当1.5 / 1.5
甘味辛口基本的には妥当。ただしケルナーは果実味や残糖感で「やや甘口」に寄ることもある1.8 / 2.0
酸味中庸な許容範囲。北海道の若い白としては「強い」も十分あり得る1.2 / 1.5
苦味弱い妥当1.5 / 1.5
アルコール11%以上13%未満妥当2.0 / 2.0
余韻中庸な妥当1.5 / 1.5

合計

24.4 / 25点

実務的には、24点/25点 と評価してよい答案です。

評価コメント

非常に完成度の高い回答です。
最大の加点要素は、品種をケルナーと正しく同定できていることに加え、香りの方向性がかなり合っている点です。

特に、洋梨/かりん/キンモクセイは、北海道ケルナーの若く芳香性のある白ワインとして非常に自然です。ソーヴィニヨン・ブランのような芝生・ハーブ系ではなく、リースリングやミュラー・トゥルガウにも近い、やや華やかで白い果実・黄色い果実・花のニュアンスに寄せている点がよいです。

一方、やや減点対象になるのは 石油酸味 です。

石油は、リースリング系のニュアンスとしては理解できますが、2024年の若いケルナーで強く取るにはやや攻めた選択です。完全な誤答とまではしませんが、より安全に満点を狙うなら、ここは マスカット、青リンゴ、レモン、ジャスミン あたりに置き換えた方が自然です。

また、北海道の2024年ケルナーであれば、酸味は 中庸な でも十分許容できますが、冷涼産地らしさを強く取るなら 強い の方が模範解答寄りになる可能性があります。

満点寄せにするなら、以下のような形です。

項目筆者回答満点寄せの修正候補
印象石油マスカット/青リンゴ/レモン/ジャスミン
酸味中庸な強い

ただし、筆者回答は全体としてかなり整っています。
ケルナーらしい芳香性、北海道らしい冷涼感、若い白ワインとしての外観・味わいが大きく外れていないため、採点上はほぼ満点級です。


筆者感想

こちらもだいぶ想定通りでした。小瓶からグラスに注いだ時に立ち上る、甘やかで黄色い花と石油のように感じられる「ケルナー」独特の香りの捉え方は、間違っていなかったようです。

🍷赤①:ピノ・ノワールと回答

赤①は、今回もっとも混乱したワインです。

小瓶の時点でも、グラスに注いだ後でも、色調が非常に分かりにくく感じました。赤褐色なのか、褐色なのか。今まで自分が見てきた日本ワインの赤とはかなり印象が異なり、ここで大きく動揺し時間を20分ほどロスしました。

色調としては、最終的に赤褐色と回答しました。ただし、試験後に振り返ると、褐色寄りに見えていた可能性もあります。

品種については、タンニンが弱く、淡い色調で、さらに熟成感があることから、ピノ・ノワールに寄せました。

項目筆者回答
品種ピノ・ノワール
清澄度輝きがある
色調赤褐色
濃淡淡い
粘性弱い
特徴中庸な
印象ブルーベリー / スミレ / 紅茶 / なめし皮 / 腐葉土
アタック滑らか
甘味辛口
酸味中庸な
タンニン分弱い
アルコール11%以上13%未満
余韻中庸な

同定の決め手

  • 色がかなり熟成寄りに見えた
  • 濃淡は淡い
  • タンニンが弱かった
  • 熟成感があり、長期熟成に向く淡い赤としてピノ・ノワールを想定した

反省点としては、果実の選択です。

試験中は相当混乱していたため、さくらんぼ、ストロベリー、イチゴジャムを選ばず、ブルーベリーやスミレに寄せました。しかし、ピノ・ノワールとして考えるなら、赤系果実をもう少し拾った方が自然だったかもしれません。でも、さくらんぼ、ストロベリーの香りはしなかった気がしたのですよね。

なお、果実香がかなり薄まっていたため、紅茶、なめし皮、腐葉土といった熟成香をもっと多めに取るべきだった可能性もあります。

また、タンニンを噛んで確認したところ若いメルロより弱かったと感じたのですが、もしかするとタンニンが弱いのではなく熟成により溶け込んでいる(≒「ビロード」「シルキー」という状態?)状態だったのかもしれません。こちらは熟成ワインの経験が浅いので、今後の課題となります。

ちなみに、ワイン自体はとても美味しく、何のワインだったのか非常に気になるところです。

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公式正答:山梨県 カベルネ・ソーヴィニヨン 2018

下記は、公式正答を踏まえて、AI(ChatGPT)に各項目の正答を推定し採点を依頼した、参考の採点結果です。

採点結果

項目筆者回答評価点数
品種ピノ・ノワール公式正答はカベルネ・ソーヴィニヨン。品種同定は不正解0.0 / 3.0
清澄度輝きがある赤ワインとして妥当1.5 / 1.5
色調赤褐色2018年の熟成感としては妥当。ただし、品種の方向性までは示せていない1.8 / 2.0
濃淡淡いカベルネ・ソーヴィニヨンとしては明確に淡すぎる。山梨産であっても中心は中庸以上0.0 / 1.5
粘性弱い11〜13%台の山梨赤として部分点。ただしCSとしては弱めに取りすぎ0.5 / 1.5
香りの特徴中庸な香りの強さ自体は許容範囲1.2 / 1.5
印象ブルーベリー/スミレ/紅茶/なめし皮/腐葉土熟成感は拾えているが、CSらしい黒すぐり、ブラックベリー、ピーマン、樽、タバコ、硬質感が不足。全体にピノ寄り1.8 / 5.0
アタック滑らか熟成による丸みとしては妥当1.2 / 1.5
甘味辛口妥当2.0 / 2.0
酸味中庸な妥当1.5 / 1.5
タンニン弱いカベルネ・ソーヴィニヨンとしては大きなズレ。熟成で丸まっていても「弱い」までは落としにくい0.0 / 1.5
アルコール11%以上13%未満山梨産CSとして許容範囲。ただし熟度によっては13%以上もあり得るため満点までは置かない1.5 / 2.0
余韻中庸な妥当1.5 / 1.5

合計

14.5 / 25点

実務的には、14〜15点程度 の答案と評価します。

評価コメント

この答案は、2018年の熟成赤ワインであることは一定程度捉えています
赤褐色、紅茶、なめし皮、腐葉土、滑らかなアタック、中庸な余韻といった回答から、若い赤ではなく、ある程度熟成したワインとして認識できていた点は評価できます。

一方で、公式正答が 山梨県 カベルネ・ソーヴィニヨン 2018 であることを踏まえると、答案全体はかなりピノ・ノワール方向に寄っています。特に大きいのは、濃淡を「淡い」、タンニンを「弱い」と取っている点です。

カベルネ・ソーヴィニヨンであれば、山梨産で比較的軽やかに仕上がっていたとしても、中心的には次の方向に寄せたいところです。

項目筆者回答模範解答寄せ
品種ピノ・ノワールカベルネ・ソーヴィニヨン
濃淡淡い中庸な
タンニン弱い中庸な
香り紅茶/なめし皮/腐葉土寄り黒すぐり/ブラックベリー/ピーマン/タバコ/樽香
全体像淡く熟成したピノ的赤熟成により丸くなったカベルネ系赤

香りについても、ブルーベリーやスミレは完全に外れではありません。なめし皮、腐葉土も、2018年の熟成ニュアンスとしては理解できます。
ただし、カベルネ・ソーヴィニヨンらしさを示すには、黒系果実、植物感、樽由来の硬質なニュアンス、一定以上のタンニンが欲しいところです。

その意味で、この答案は、

熟成赤ワインであることは捉えたが、カベルネ・ソーヴィニヨンの骨格をピノ・ノワール的に読み替えてしまった答案

と整理できます。

品種を外しているだけでなく、品種を推定するための重要な根拠である濃淡・タンニン・香りの方向性もズレているため、16点台よりはやや厳しく、14点台前半〜半ば程度 と見るのが妥当だと思います。


筆者感想

ものすごく熟成されたワインだなと感じてはいましたが、カベルネ・ソーヴィニヨンとは分かりませんでした。これは純粋に、経験値不足ですね。ちなみに、2026年3月に購入した公式のテイスティングセット赤A、赤Bでもここまで熟成したものはなかったように感じます。

🍷赤②:ツヴァイゲルトと回答

赤②は、赤①で大きく混乱した後だったため、かなり難しく感じました。

香りが飛んでしまったように感じ、最初ははっきりした特徴がつかめませんでした。そこで、ワインを口に含んで噛むように確認し、タンニン分を見ました。

タンニンは弱く、熟成香もあまり強くありませんでした。フォクシーフレーバーはなく、赤系果実主体で、比較的若く、軽めの赤と判断しました。

品種はかなり迷いましたが、最終的にはツヴァイゲルトとしました。

項目筆者回答
品種ツヴァイゲルト
清澄度輝きがある
色調紫がかった赤
濃淡淡い
粘性弱い
特徴控えめな
印象ストロベリー / ブルーベリー / ざくろ / さくらんぼ / スミレ
アタック滑らか
甘味辛口
酸味中庸な
タンニン分弱い
アルコール11%以上13%未満
余韻短い

同定の決め手

  • 紫がかった赤に見えた
  • 熟成香は強くなかった
  • タンニンが弱かった
  • 赤系果実主体で、香りは控えめに感じた
  • 日本ワインの軽めのツヴァイゲルトとして想定した

ただし、ここは最も自信がありません。

ツヴァイゲルトであれば、もう少し赤〜黒系果実、スパイス、中庸なタンニンが出てもよかった気がします。その意味では、マスカット・ベーリーAなど、別の軽やかな赤系品種だった可能性も残ります。

また、「赤①」「赤②」を同時にグラスに注いだので、「赤①」で時間をロスした関係で、「赤②」評価時に香りが飛んでしまった感じがします。イレギュラーなケースが発生した場合などは、注ぐタイミングは変えたほうが無難かもしれません。

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公式正答:中国・四国地方 シラー 2022

下記は、公式正答を踏まえて、AI(ChatGPT)に各項目の正答を推定し採点を依頼した、参考の採点結果です。

筆者回答は ツヴァイゲルト であり、全体としては、シラーよりも 淡色・軽快・赤系果実・低タンニンの赤ワイン として捉えています。
そのため、外観の色調や一部の香りは合っていますが、品種・濃淡・タンニン・余韻で大きく減点されます。

採点結果

項目筆者回答評価点数
品種ツヴァイゲルト公式正答はシラー。品種同定は不正解0.0 / 3.0
清澄度輝きがある若い赤ワインとして妥当1.5 / 1.5
色調紫がかった赤2022年のシラーとして非常に妥当2.0 / 2.0
濃淡淡いシラーとしては淡すぎる。通常は中庸〜濃い0.4 / 1.5
粘性弱いシラーとしてはやや弱い。中庸〜強めに寄せたい0.8 / 1.5
香りの特徴控えめなシラーとしては弱め。中庸な〜豊かなが中心0.6 / 1.5
印象ストロベリー/ブルーベリー/ざくろ/さくらんぼ/スミレブルーベリー、スミレは妥当。赤系果実に寄りすぎで、黒系果実・胡椒・燻製・生肉等が不足2.4 / 5.0
アタック滑らか許容範囲。ただしシラーなら「強い」もあり得る1.0 / 1.5
甘味辛口妥当2.0 / 2.0
酸味中庸な妥当1.5 / 1.5
タンニン弱いシラーとしては弱すぎる。中庸なが中心0.4 / 1.5
アルコール11%以上13%未満日本のシラーなら許容。ただし13%以上も十分あり得る1.4 / 2.0
余韻短いシラーとしては短すぎる。中庸なが中心0.5 / 1.5

合計

14.5 / 25点

実務的には、14〜15点程度の答案と評価します。

評価コメント

この答案は、若い赤ワインであること、紫がかった色調、酸味が中庸で辛口であることは捉えられています。
また、香りの中では ブルーベリースミレ がシラーにかなり近く、この2つはしっかり加点できます。

一方で、全体像はシラーというより、筆者回答どおり ツヴァイゲルトや軽めの赤ワイン に寄っています。特に、以下の点が大きな減点要因です。

項目筆者回答シラーとして欲しい方向
品種ツヴァイゲルトシラー
濃淡淡い中庸な〜濃い
タンニン弱い中庸な
余韻短い中庸な
香り赤系果実中心黒系果実、胡椒、燻製、生肉、スパイス

シラーであれば、香りの印象は例えば、
ブルーベリー/ブラックベリー/スミレ/胡椒/燻製
または、熟成・造りによっては、
黒すぐり/ブラックベリー/胡椒/生肉/インク
のような方向がより模範解答に近くなります。

筆者回答の ストロベリー、ざくろ、さくらんぼ は、赤系果実として完全に無関係ではありませんが、シラーの中心像としては軽すぎます。これらを選んだことで、ワインを「淡く軽い赤」と判断してしまった印象です。

総合すると、
「若い赤ワインの外観と一部の果実香は拾えているが、シラー特有の黒系果実・スパイス・タンニン・厚みを取り逃した答案」
です。

品種を外しているうえ、構造も軽めに寄せているため高得点にはなりません。
ただし、紫がかった赤、ブルーベリー、スミレ、中庸な酸味、辛口は合っているため、完全な失点答案ではなく、部分点はそこそこ取れる答案です。


筆者感想

テイスティング結果については、自分の準備不足や、本番時にもう少し冷静に確認すべきだった点もあるため、基本的には納得しています。

一方で、受験直後からどうしても気になっていたのが、赤ワイン②の品種選択肢です。

素朴な疑問として、「シラー」は本当にマークシートの回答選択肢にあったのだろうか、という違和感が残っていました。少なくとも赤ワイン①には「シラー」の選択肢はなかったように記憶しており、赤ワイン②についても、焦って見落としただけなのか、それともそもそも選択肢に含まれていなかったのか、どうにも腑に落ちない部分がありました。

また、2026年3月に購入した公式テイスティングセット赤A・赤Bの中に、シラーが1本も含まれていなかったこともあり、仮にシラーが出題されるのであれば、公式セットにも組み込まれていると学習上はありがたかった、というのが率直な感想です。

その後、公式サイトにて追加アナウンスがありました。

2026年5月30日に実施いたしました日本ワイン検定1級テイスティング試験において、試験範囲の対象品種外であるシラー主体のワインが出題ワインとして選定されていたことが判明いたしました。

また、当該設問である赤ワイン②については、受験者全員を正解として採点すること、さらに品種の違いが外観・香り・味わい等の分析結果全般に影響するため、赤ワイン②全体を正解として採点することが示されました。

やはり、受験中に感じた違和感には一定の理由があったようです。

もっとも、仮に選択肢に「シラー」があったとしても、自分が本番でシラーを選べていたかというと、おそらく難しかったと思います。自分の中にあったシラー/シラーズのイメージは、WSET Level2 in Wineでテイスティングしたオーストラリアのシラーズのような、非常に濃厚な黒系果実やジャムのような印象が強いものでした。

今回のワインは、そのイメージとはかなり異なって感じられました。日本のシラーは、産地や造りによって、より軽やかで、赤系果実と黒系果実の中間のように感じられることもあるのかもしれません。この点は、結果的にひとつの学びになりました。

なお、公式の採点対応により、赤ワイン②は設問全体が正解扱いとなりました。そのため、点数補正後は、採点上は次の通りとなります。

合計:25.0 / 25点

これは、自分の回答が実質的に満点だったという意味ではなく、公式対応により赤ワイン②全体が正解扱いとなったことによる点数補正です。

AI採点総合 ※クリックで開きます

AI採点結果

項目筆者回答
白①23点
白②24点
赤①14点
赤② ※出題ミスにより満点補正25点
合計86点

筆者感想

AI採点上は、白ワイン2本で大きく得点でき、赤①で苦戦したものの、赤②が公式対応により満点扱いとなったため、合格ラインの70%は大きく超える予想となりました。実力だけで取り切ったというより、今回はかなり救われた部分もありますが、最後まで粘って回答したことも含めて、貴重な経験になりました。

✅公式結果発表

その後、日本ワイン検定1級テイスティング試験の結果が発表されました。

結果:合格

赤ワイン②については、対象品種外のワインが出題されていたことが公式にアナウンスされ、当該設問全体が正解扱いとなりました。

その補正もあり、最終的には無事に合格していました。

正直なところ、受験直後は赤ワインの手応えがかなり怪しく、「これは厳しいかもしれない」と思っていました。特に、色調・品種・熟成感の判断で迷った部分が多く、自己採点をしていても不安が残る内容でした。

それでも、最終的には合格という結果になり、今回のチャレンジは無事成功となりました。

あわせて、「J.W.E.C. 日本ワインマスター」の認定も申し込んでみました。ここまで学習してきた内容が、ひとつ形になったようで、素直にうれしく思います。

🔍小瓶とグラスで色調が違って見える問題

今回の試験で強く感じたのは、小瓶に入った状態のワインと、グラスに注いだ後のワインでは、色の見え方がかなり違うということです。

小瓶の場合、上から会場の照明は当たります。しかし、瓶の上部には銀色のキャップがあり、瓶口も狭いため、上方からの光が液体に入りにくいように感じました。

また、小瓶ではガラスの厚みと液体の厚みを通して色を見るため、グラスに注いで液面や縁を見る場合よりも、暗く、濃く、褐色寄りに見えやすいと感じました。

  • 小瓶では赤ワインが全体的に、赤褐色〜褐色寄りに見える
  • グラスに注ぐと、液面に光が入り、少し明るく見える
  • 縁の薄い部分を見ると、本来の色調が判断しやすい
  • 瓶の中心や底の色だけで判断すると、濃く見積もりやすい

今後、色調を練習する場合は、グラスでの色調サンプルだけでなく、小瓶に入った状態でどう見えるかも確認しておいた方がよいと感じました。

特に赤ワインでは、この影響が大きかったと思います。「赤①」はグラスに注ぐまで、色調が「赤」のワインだと思い込んでいましたので、「赤褐色・褐色」に見えたときに強く動揺しました。

また、容量は正確には確認できていませんが、体感としては30ml前後の小瓶に感じました。後述イメージのような下部が膨らんだ形状の瓶でした。スワリングを重ねると香りの変化が早いように思われました。

🌧️今回の反省点と今後の対策

1. 赤ワインの色調で動揺しすぎた

赤①の色調で大きく混乱しました。赤褐色なのか、褐色なのか、判断ができず、その後の香りの取り方にも影響しました。

今後は、赤ワインの色調について、赤、赤褐色、褐色の代表色だけでなく、その境界例も見ておく必要があると感じました。

2. 香りが弱いときの判断軸が不足していた

赤②では、香りが弱く感じられ、明確な品種特徴が取りにくくなりました。

このような場合には、香りだけではなく、色調、濃淡、酸、タンニン、余韻から候補を絞る必要があります。

3. 小瓶状態の見え方を軽視していた

試験会場では、小瓶に入ったワインを見て、そこからグラスに注ぎます。

小瓶の状態で見える色調は、キャップの影、ガラスの厚み、ラベルの白さ、会場照明の影響を受けます。特に赤ワインは、実際より濃く、赤、赤褐色、褐色が近い色に見えやすくなることがあります。

今後は、グラスの色調だけでなく、小瓶で見た場合の見え方も学習対象にしたいと思います。

4. 机上学習と実飲練習の両方が必要だった

今回の受験を通じて、机上学習と実飲練習の両方が必要だと改めて感じました。

机上では、香りや品種の典型像を覚えることが重要です。しかし、実際の試験では、典型像どおりのワインばかりではありません。日本ワインでは、同じ品種でも、産地、造り、熟度、樽の有無によって印象がかなり変わります。

そのため、今後の対策としては、香りの表現をグループで覚えること、品種を単語暗記ではなく候補を絞る判断軸として覚えること、色調をグラスと小瓶の両方で確認することが重要だと感じました。

📊テイスティング対策用の補助ページ

今回の受験後、色調、香りの選択肢、品種別の傾向、過去の出題傾向などを、復習用に別記事として整理しました。
この記事を読んで「テイスティング対策をもう少し体系的に整理したい」と感じた方は、以下の記事も参考にしてください。

🎯まとめ

今回の1級テイスティング試験では、白ワイン2本は比較的落ち着いて判断できた一方で、赤ワイン、とくに赤①の熟成感と色調で大きく崩れました。

また、小瓶で見た色とグラスに注いだ後の色が違って見えること、香りが弱く感じられたときに構造から品種を絞る難しさも、実際に受験して強く感じた点です。

日本ワイン検定1級のテイスティング試験は、単に品種名を覚えるだけでは対応しきれません。外観、香り、味わい、酸、タンニン、アルコール、余韻を、限られた時間で総合的に判断する必要があります。

今回の受験記が、これから1級テイスティング試験を受ける方にとって、当日の雰囲気や判断の難しさをイメージする材料になれば幸いです。

1級全体の勉強法やCBT筆記試験対策については、以下の記事に整理しています。