【AI学習メモ】日本ワイン検定1級 テイスティング試験|過去問題と傾向分析

🍷 はじめに

本記事では、日本ワイン検定1級テイスティング試験の現行形式における過去約4年分の出題情報を中心に、AIを活用しながら出題傾向を整理しました。あわせて、参考情報として旧試験団体時代の出題記録も補足しています。

なお、これはあくまで学習用の個人的な分析であり、公式見解ではありません。本記事は、公式ブログなどの公開情報を中心に、受験記や過去の案内情報など、Web上で確認できる情報も参考にして整理しています。そのため、公式見解を示すものではなく、データの読み取り違いや解釈の偏りが含まれる可能性があります。

また、地域や品種の特徴についても、実際のワインごとの差までは十分に反映できていない場合があります。受験対策に活用する際は、公式情報や講座での説明、実際の試飲経験とあわせて確認することをおすすめします。

この記事で分かること
・過去約4年分のテイスティング出題品種
・白ワイン・赤ワインで繰り返し問われる比較軸
・ヴィンテージ差によるコメント選択の注意点
・地域を直接当てない試験で、地域情報をどう活用するか
・今後の練習で優先すべき品種

📝過去出題結果(2022年7月~2026年5月分)

公式ブログ情報から、粒度がそろうように一部加工して抜粋しています。

No実施日白①白②赤②
12022/07/09(土)関西地方
デラウェア 2020
北海道地方
ケルナー 2019
九州・沖縄地方
巨峰 NV
中部地方
ピノ・ノワール 2018
22023/04/15(土)東北地方
シャルドネ 2019
九州地方
ナイアガラ 2019
東北地方
マスカット・ベーリーA 2021
中部地方
ピノ・ノワール 2019
32023/11/25(土)中部地方
デラウェア 2019
九州地方
シャルドネ 2020
北海道地方
ピノ・ノワール 2019
東北地方
マスカット・ベーリーA 2021
42024/05/25(土)中国地方
シャルドネ 2021
近畿地方
デラウェア 2023
北海道地方
ツヴァイゲルトレーベ 2021
近畿地方
カベルネ・ソーヴィニヨン 2020
52024/11/23(土)東北地方
ナイアガラ NV
中国地方
シャルドネ 2023
関東地方
マスカット・ベーリーA2021
北海道地方
ツヴァイゲルト 2022
62025/05/24(土)九州地方
ソーヴィニヨン・ブラン 2023
中国地方
シャルドネ 2015
東北地方
メルロー 2021
関東地方
ブラック・クイーン 2022
72025/12/06(土)東北地方
シャルドネ 2023
近畿地方
デラウェア 2024
北海道地方
ツヴァイゲルト 2023
中部地方
マスカット・ベーリーA 2022
82026/05/30(土)東北地方
ソーヴィニヨン・ブラン 2024
北海道地方
ケルナー 2024
中部地方
カベルネ・ソーヴィニヨン 2018
中国・四国地方
シラー 2022

🪄日本ワイン検定1級テイスティング試験 過去出題回の分析

日本ワイン検定1級テイスティング試験の過去出題回について、地域・品種・ヴィンテージ・試験時点での経過年数を手がかりに、どのようなテイスティングコメントを導く力が問われたのかを、AIを活用し、学習者がコメント選択に活かしやすいように再整理しました。

なお、日本ワイン検定1級テイスティング試験では、地域を直接当てる解答欄はないです。したがって、ここでいう地域分析は「地域を当てるための分析」ではなく、地域差が外観、香り、味わい、酸、果実味、アルコール感、タンニン、熟成感などにどう表れ、コメント選択にどう影響しそうかを考えるための学習上の分析となります。


No.1:2022/07/09回の出題分析

この回を一言でいうと

日本ワインらしい軽やかな白・赤の違いを、品種特性と熟成差から読む回だったと考えられる。

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①関西地方デラウェア2020約2年
白②北海道地方ケルナー2019約3年
赤①九州・沖縄地方巨峰NVNV/算出不可
赤②中部地方ピノ・ノワール2018約4年

白ワイン:白①と白②で問われたこと

白ワインは、デラウェアとケルナーという、日本ワインらしい白品種の違いを読む構成である。関西地方のデラウェアでは、比較的温暖な地域由来の果実の熟度、やわらかさ、甘やかな香りをどう拾うかがポイントになりそうである。デラウェアは、ぶどうそのもの、白い果実、キャンディのような親しみやすい香りと結びつきやすい。

一方、北海道地方のケルナーは、冷涼感、酸、白い花、青リンゴ、柑橘といった要素をどう拾うかが重要になる。試験時点で約3年経過しているため、単純な若々しさだけでなく、少し落ち着いた香りや酸の出方にも注意が必要だった可能性がある。

この2本では、デラウェアの甘やかさと、ケルナーの冷涼感・酸・華やかさを見分ける力が問われたといえる。

赤ワイン:赤①と赤②で問われたこと

赤ワインは、巨峰とピノ・ノワールという、どちらも濃厚系ではない赤の比較である。九州・沖縄地方の巨峰NVでは、生食用ぶどう由来の甘やかな香り、キャンディ感、軽やかな果実味をどう拾うかがポイントになる。NVのため経過年数は明確に読めず、外観・香り・味わいから若々しさや熟成感を判断する必要がある。

中部地方のピノ・ノワール2018は、試験時点で約4年経過している。赤系果実だけでなく、紅茶、きのこ、腐葉土、なめし皮のような熟成ニュアンスが少し出ていた可能性がある。巨峰の「ぶどうそのもの」に近い香りと、ピノ・ノワールの赤系果実・熟成感を区別できるかが重要だったと考えられる。

地域は直接当てないが、味わいには影響する

地域名を答える試験ではないが、関西地方のデラウェア、北海道地方のケルナー、九州・沖縄地方の巨峰、中部地方のピノ・ノワールという組み合わせは、それぞれの酸、熟度、香りの出方を考える補助線になる。特に、北海道のケルナーでは冷涼感、九州・沖縄地方の巨峰では果実の熟度ややわらかさを意識すると、コメント選択がしやすくなる。

ヴィンテージと試験時点での経過年数をどう読むか

白は約2年、約3年経過であり、基本的には若々しさを中心に見つつ、ケルナーでは少し落ち着きも意識したい。赤②のピノ・ノワールは約4年経過しており、赤褐色、紅茶、きのこ、腐葉土などの熟成系コメントを意識する必要があった可能性がある。

受験者が迷いやすいポイント

デラウェアとナイアガラの甘やかな香りの混同、ケルナーとソーヴィニヨン・ブランの冷涼感・酸の混同、巨峰とマスカット・ベーリーAの軽やかな赤系果実の混同、ピノ・ノワールの熟成感を別品種と誤認する点が迷いやすい。

この回から学べること

この回は、濃厚さや樽香で判断するのではなく、軽やかな日本ワインの中にある細かな差を読む練習になる。白では甘やかさと冷涼感、赤では生食用ぶどうらしさとピノ・ノワールの熟成感を分けて捉えることが重要である。


No.2:2023/04/15回の出題分析

この回を一言でいうと

白は熟成を帯びた白品種の違い、赤は日本の軽やかな赤品種の違いを読む回だったと考えられる。

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①東北地方シャルドネ2019約4年
白②九州地方ナイアガラ2019約4年
赤①東北地方マスカット・ベーリーA2021約2年
赤②中部地方ピノ・ノワール2019約4年

白ワイン:白①と白②で問われたこと

白①は東北地方のシャルドネ2019で、試験時点で約4年経過している。シャルドネらしいリンゴ、柑橘、場合によってはナッツや熟成由来の落ち着き、酸の丸みをどう読むかがポイントになる。東北地方という比較的冷涼な背景を考えると、酸を保ちながら、経年による落ち着きが出ていた可能性がある。

白②は九州地方のナイアガラ2019で、こちらも約4年経過している。ナイアガラは、マスカット系の華やかな香り、甘やかさ、香りの分かりやすさが特徴として出やすい。九州地方という比較的温暖な背景を踏まえると、果実の熟度や香りの強さをどう拾うかが重要になりそうである。

この2本では、シャルドネの比較的落ち着いた構造感と、ナイアガラのアロマティックな香りを見分ける力が問われたと考えられる。

赤ワイン:赤①と赤②で問われたこと

赤①は東北地方のマスカット・ベーリーA2021で、試験時点で約2年経過。いちご、キャンディ、赤系果実、軽やかな酸、穏やかなタンニンをどう拾うかがポイントになる。

赤②は中部地方のピノ・ノワール2019で、試験時点で約4年経過。赤系果実に加えて、紅茶、きのこ、腐葉土などの熟成寄りの要素を意識したい。マスカット・ベーリーAとピノ・ノワールは、どちらも淡色系・赤系果実主体に寄る可能性があるため、香りの質と熟成感の違いを取れるかが重要である。

地域は直接当てないが、味わいには影響する

東北地方のシャルドネやマスカット・ベーリーAでは、冷涼感、酸、果実の伸びを意識しやすい。一方、九州地方のナイアガラでは、香りの華やかさや果実の熟度がコメント選択に影響しそうである。中部地方のピノ・ノワールでは、産地差よりも、約4年経過した赤としての落ち着きが重要な補助線になる。

ヴィンテージと試験時点での経過年数をどう読むか

白2本がともに約4年経過している点が特徴的である。白ワインで4年経過している場合、若々しい柑橘一辺倒ではなく、香りの落ち着き、色調の深まり、酸の丸みを意識する必要がある。赤では、マスカット・ベーリーAが約2年で若々しさ、ピノ・ノワールが約4年で熟成感という対比になっている。

受験者が迷いやすいポイント

シャルドネとナイアガラを香りの強弱だけで判断すること、マスカット・ベーリーAとピノ・ノワールを淡色系赤として混同すること、約4年経過した白の落ち着きを品種特性と誤認することが迷いやすい。

この回から学べること

白では「品種の香り」と「経年による落ち着き」を分けて読むこと、赤では「若いマスカット・ベーリーA」と「やや熟成したピノ・ノワール」の違いを捉えることが重要である。


No.3:2023/11/25回の出題分析

この回を一言でいうと

白は熟成寄りのデラウェアとシャルドネ、赤は北海道ピノと東北MBAの比較を読む回だったと考えられる。

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①中部地方デラウェア2019約4年
白②九州地方シャルドネ2020約3年
赤①北海道地方ピノ・ノワール2019約4年
赤②東北地方マスカット・ベーリーA2021約2年

白ワイン:白①と白②で問われたこと

白①の中部地方デラウェア2019は、試験時点で約4年経過している。通常のデラウェアに想定しやすい甘やかさや親しみやすさに加えて、経年による落ち着きや香りの変化をどう読むかがポイントになりそうである。

白②の九州地方シャルドネ2020は、約3年経過。比較的温暖な地域由来の果実の熟度、シャルドネらしいリンゴ、柑橘、場合によっては厚みをどう拾うかが重要になる。

この2本では、デラウェアの香りの甘やかさと、シャルドネの構造感・果実味・酸の違いを見分ける力が問われたといえる。

赤ワイン:赤①と赤②で問われたこと

赤①は北海道地方のピノ・ノワール2019で、約4年経過。冷涼感を持つ赤系果実、酸、繊細なタンニン、熟成由来の紅茶やきのこをどう拾うかがポイントになる。

赤②は東北地方のマスカット・ベーリーA2021で、約2年経過。いちご、キャンディ、赤系果実、軽快な味わいが中心になる可能性がある。ピノ・ノワールとマスカット・ベーリーAは混同しやすいが、ピノの方が酸や熟成感、香りの複雑さに寄りやすく、MBAはより甘やかで親しみやすい赤系果実に寄りやすい。

地域は直接当てないが、味わいには影響する

北海道のピノ・ノワールでは、冷涼感、酸、繊細さが補助線になる。東北地方のマスカット・ベーリーAでも、果実の軽快さや酸を保ったスタイルを想定しやすい。九州地方のシャルドネでは、熟度や厚みがコメント選択に影響する可能性がある。

ヴィンテージと試験時点での経過年数をどう読むか

白①デラウェアと赤①ピノ・ノワールが約4年経過している点が特徴である。特に赤①は熟成系コメントを少し意識したい。赤②MBAは約2年で、より若々しい果実感を中心に見る構成だった可能性がある。

受験者が迷いやすいポイント

デラウェア2019の経年変化をシャルドネ的な落ち着きと誤認すること、北海道ピノ・ノワールと東北MBAを淡色系赤として混同すること、赤の熟成差を見落とすことが迷いやすい。

この回から学べること

同じ淡色系・軽やか系でも、経過年数と地域差によってコメント選択は変わる。特にピノ・ノワールとマスカット・ベーリーAの比較では、色調だけでなく、香りの複雑さ、酸、熟成感を合わせて見る必要がある。


No.4:2024/05/25回の出題分析

この回を一言でいうと

若いデラウェアと熟成寄りシャルドネ、赤では北海道系と国際品種の構造差を読む回だったと考えられる。

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①中国地方シャルドネ2021約3年
白②近畿地方デラウェア2023約1年
赤①北海道地方ツヴァイゲルトレーベ2021約3年
赤②近畿地方カベルネ・ソーヴィニヨン2020約4年

白ワイン:白①と白②で問われたこと

白①の中国地方シャルドネ2021は、約3年経過。シャルドネらしい果実味、酸、厚み、場合によっては少し落ち着いた香りをどう読むかがポイントになる。中国地方という背景からは、果実の熟度と酸のバランスを意識したい。

白②の近畿地方デラウェア2023は、約1年経過でかなり若い。フレッシュな果実香、ぶどうそのものの甘やかさ、軽快さが出やすいと考えられる。白①と比べると、若々しさ、香りの親しみやすさ、軽さをどう拾うかが重要である。

赤ワイン:赤①と赤②で問われたこと

赤①の北海道地方ツヴァイゲルトレーベ2021は、約3年経過。黒系果実やスパイス、酸、適度なタンニンをどう拾うかがポイントになりそうである。北海道という冷涼な背景を踏まえると、酸や引き締まりも意識したい。

赤②の近畿地方カベルネ・ソーヴィニヨン2020は、約4年経過。カベルネらしい黒すぐり、ピーマン、杉、タンニン、構造感に加え、熟成による落ち着きも多少意識する必要がある。ツヴァイゲルトレーベとカベルネ・ソーヴィニヨンの比較では、タンニン量、香りの方向性、骨格の違いを見分ける力が問われたと考えられる。

地域は直接当てないが、味わいには影響する

近畿地方のデラウェアでは若さと果実の親しみやすさ、中国地方のシャルドネでは果実味と酸のバランス、北海道のツヴァイゲルトでは酸や冷涼感、近畿地方のカベルネでは熟度と構造感が補助線になる。

ヴィンテージと試験時点での経過年数をどう読むか

白②デラウェア2023は約1年で非常に若く、白①シャルドネ2021は約3年でやや落ち着きもあり得る。赤②カベルネ2020は約4年経過しており、タンニンの落ち着きや赤褐色方向への変化を少し意識する必要がある。

受験者が迷いやすいポイント

若いデラウェアをナイアガラと混同すること、ツヴァイゲルトレーベをメルローやシラー系と混同すること、カベルネ・ソーヴィニヨンの熟成感を過大評価または過小評価することが迷いやすい。

この回から学べること

白では若いデラウェアのフレッシュさと、やや経過したシャルドネの構造感を分けることが重要。赤では、北海道系赤品種とカベルネ・ソーヴィニヨンの骨格・タンニン・香りの違いを読む練習になる。


No.5:2024/11/23回の出題分析

この回を一言でいうと

白はアロマティック品種と若いシャルドネ、赤はMBAと北海道ツヴァイゲルトの違いを読む回だったと考えられる。

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①東北地方ナイアガラNVNV/算出不可
白②中国地方シャルドネ2023約1年
赤①関東地方マスカット・ベーリーA2021約3年
赤②北海道地方ツヴァイゲルト2022約2年

白ワイン:白①と白②で問われたこと

白①の東北地方ナイアガラNVは、マスカット系の華やかな香り、甘やかさ、アロマティックな印象をどう拾うかがポイントになる。NVであるため、ヴィンテージから熟成度を判断することはできず、実際の外観・香り・味わいから若々しさや落ち着きを読む必要がある。

白②の中国地方シャルドネ2023は、試験時点で約1年経過の若いワインである。フレッシュな果実味、柑橘、リンゴ、酸、比較的素直なシャルドネの特徴をどう拾うかが重要になりそうである。

この2本では、ナイアガラの強いアロマティックさと、若いシャルドネの果実味・酸・構造感を見分ける力が問われたと考えられる。

赤ワイン:赤①と赤②で問われたこと

赤①の関東地方マスカット・ベーリーA2021は、約3年経過。いちご、キャンディ、赤系果実に加えて、若さ一辺倒ではない少し落ち着いた印象もあり得る。

赤②の北海道地方ツヴァイゲルト2022は、約2年経過。黒系果実、酸、スパイス、ほどよいタンニン、冷涼感をどう読むかがポイントになる。MBAとツヴァイゲルトは、香りの方向性がかなり異なるため、赤系果実・甘やかさに寄るか、黒系果実・スパイス・酸に寄るかを見分ける構成だったといえる。

地域は直接当てないが、味わいには影響する

東北地方のナイアガラでは香りの華やかさと酸、関東地方のMBAでは果実の熟度と軽やかさ、北海道のツヴァイゲルトでは冷涼感と酸が補助線になる。中国地方の若いシャルドネは、果実味と酸のバランスを見る材料になる。

ヴィンテージと試験時点での経過年数をどう読むか

白②シャルドネは約1年で若く、フレッシュさを中心に見たい。赤①MBAは約3年、赤②ツヴァイゲルトは約2年で、赤①の方が少し落ち着きが出ていても不自然ではない。NVのナイアガラは経過年数で断定せず、香りと味わいから判断する必要がある。

受験者が迷いやすいポイント

ナイアガラとデラウェアの甘やかな香りの混同、若いシャルドネを他のニュートラル系白品種と誤認すること、MBAとツヴァイゲルトを色調だけで判断することが迷いやすい。

この回から学べること

白では、アロマティック品種とシャルドネの違いを明確に整理することが重要である。赤では、MBAの赤系・甘やかさと、ツヴァイゲルトの黒系・酸・スパイスを分けて捉える必要がある。


No.6:2025/05/24回の出題分析

この回を一言でいうと

白は若いソーヴィニヨン・ブランと熟成シャルドネ、赤は国際品種と日本固有系赤品種の構造差を読む回だったと考えられる。

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①九州地方ソーヴィニヨン・ブラン2023約2年
白②中国地方シャルドネ2015約10年
赤①東北地方メルロー2021約4年
赤②関東地方ブラック・クイーン2022約3年

白ワイン:白①と白②で問われたこと

白①の九州地方ソーヴィニヨン・ブラン2023は、約2年経過。柑橘、青いニュアンス、ハーブ、酸、爽やかさをどう拾うかがポイントになる。九州地方という比較的温暖な背景を踏まえると、極端な青さだけでなく、果実の熟度や丸みも出ていた可能性がある。

白②の中国地方シャルドネ2015は、試験時点で約10年経過している点が大きな特徴である。白ワインとしてはかなり経年しているため、若々しい柑橘やリンゴだけでなく、ナッツ、はちみつ、熟成感、色調の濃さ、酸の落ち着きをどう読むかが重要だった可能性がある。

この2本は、若いソーヴィニヨン・ブランと、熟成したシャルドネの対比であり、品種差だけでなく、ヴィンテージ差をコメントに反映できるかが問われた回といえる。

赤ワイン:赤①と赤②で問われたこと

赤①の東北地方メルロー2021は、約4年経過。黒系果実、プラム、丸みのあるタンニン、ほどよい熟成感をどう拾うかがポイントになる。東北地方という背景からは、酸や引き締まりも意識したい。

赤②の関東地方ブラック・クイーン2022は、約3年経過。濃い色調、酸、黒系果実、場合によっては野性味や力強さをどう読むかが重要になる。メルローとブラック・クイーンの比較では、メルローの丸み・柔らかさと、ブラック・クイーンの酸・濃さ・個性を分ける力が問われたと考えられる。

地域は直接当てないが、味わいには影響する

九州地方のソーヴィニヨン・ブランでは、青さと熟度のバランス、中国地方のシャルドネでは、長期経過による熟成感が補助線になる。東北地方のメルローでは酸と果実味のバランス、関東地方のブラック・クイーンでは濃さや酸の出方を意識したい。

ヴィンテージと試験時点での経過年数をどう読むか

この回で最も重要なのは、白②シャルドネ2015が約10年経過している点である。白ワインで約10年経過していれば、色調の濃さ、熟成香、酸の丸みを強く意識する必要がある。一方、白①ソーヴィニヨン・ブランは約2年で、基本的には若々しさと品種香を中心に見る構成である。

受験者が迷いやすいポイント

熟成シャルドネを酸化的な欠陥や別品種と誤認すること、ソーヴィニヨン・ブランの青さが弱い場合にシャルドネやケルナーと迷うこと、メルローとブラック・クイーンを濃い赤として一括りにしてしまうことが迷いやすい。

この回から学べること

この回は、ヴィンテージ差を読む重要性が非常に高い。特に白ワインで10年経過したシャルドネが出ると、通常の若い白ワインのコメントだけでは対応しにくい。出題ワイン一覧を見るときは、品種だけでなく、試験日から見た経過年数を必ず確認したい。


No.7:2025/12/06回の出題分析

この回を一言でいうと

若い白2本と、北海道ツヴァイゲルト・中部MBAの赤系品種比較を読む回だったと考えられる。

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①東北地方シャルドネ2023約2年
白②近畿地方デラウェア2024約1年
赤①北海道地方ツヴァイゲルト2023約2年
赤②中部地方マスカット・ベーリーA2022約3年

白ワイン:白①と白②で問われたこと

白①の東北地方シャルドネ2023は、約2年経過。比較的若く、リンゴ、柑橘、酸、果実味、シャルドネらしい中庸な構造をどう拾うかがポイントになりそうである。

白②の近畿地方デラウェア2024は、約1年経過で非常に若い。ぶどうそのものの香り、白い果実、キャンディ感、軽快さをどう拾うかが重要になる。白2本はいずれも若いが、シャルドネは構造感、デラウェアは親しみやすい香りと軽さに寄りやすい。

赤ワイン:赤①と赤②で問われたこと

赤①の北海道地方ツヴァイゲルト2023は、約2年経過。冷涼感、酸、黒系果実、スパイス、ほどよいタンニンをどう拾うかがポイントになる。

赤②の中部地方マスカット・ベーリーA2022は、約3年経過。赤系果実、いちご、キャンディ、軽やかさに加え、少し落ち着いた印象もあり得る。ツヴァイゲルトとMBAは、黒系果実・スパイスに寄るか、赤系果実・甘やかさに寄るかを区別する構成といえる。

地域は直接当てないが、味わいには影響する

東北地方のシャルドネでは酸と果実味のバランス、近畿地方のデラウェアでは若い果実感、北海道のツヴァイゲルトでは冷涼感と酸、中部地方のMBAでは果実の熟度と軽やかさが補助線になる。

ヴィンテージと試験時点での経過年数をどう読むか

全体的に若いワインが多い。白②デラウェアは約1年、赤①ツヴァイゲルトは約2年で、果実の鮮度を中心に見る構成だった可能性がある。赤②MBAは約3年で、若さだけでなく少し落ち着きも意識したい。

受験者が迷いやすいポイント

若いシャルドネとデラウェアを香りの強弱だけで判断すること、ツヴァイゲルトとMBAを色調だけで判断すること、MBAの経年による落ち着きをピノ・ノワール的に捉えてしまうことが迷いやすい。

この回から学べること

若いワイン中心の回では、熟成感よりも品種由来の香りや果実の鮮度を中心に見る必要がある。ただし、赤②のように約3年経過しているワインでは、若々しさ一辺倒ではなく、少し落ち着いた香りも想定したい。


No.8:2026/05/30回の出題分析

この回を一言でいうと

若い冷涼系白と、熟成カベルネ・若いシラーの赤品種差を読む回だったと考えられる。

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①東北地方ソーヴィニヨン・ブラン2024約2年
白②北海道地方ケルナー2024約2年
赤①中部地方カベルネ・ソーヴィニヨン2018約8年
赤②中国・四国地方シラー2022約4年

白ワイン:白①と白②で問われたこと

白①の東北地方ソーヴィニヨン・ブラン2024は、約2年経過。柑橘、ハーブ、青いニュアンス、酸、爽やかさをどう拾うかがポイントになる。東北地方という背景から、冷涼感や酸を保ったスタイルを想定しやすい。

白②の北海道地方ケルナー2024も約2年経過。白い花、青リンゴ、柑橘、華やかさ、冷涼感をどう読むかが重要になる。ソーヴィニヨン・ブランとケルナーは、どちらも冷涼感や酸を持ち得るため、ソーヴィニヨン・ブランのハーブ・青草系に寄るのか、ケルナーの白い花・アロマティックさに寄るのかを見分ける構成だったと考えられる。

赤ワイン:赤①と赤②で問われたこと

赤①の中部地方カベルネ・ソーヴィニヨン2018は、試験時点で約8年経過している。カベルネらしい黒すぐり、ピーマン、杉、タンニンに加えて、熟成による赤褐色、紅茶、なめし皮、腐葉土のような要素が出ていても不自然ではない。若いカベルネとしてではなく、熟成したカベルネとして読む必要がある。

赤②の中国・四国地方シラー2022は、約4年経過。黒系果実、スミレ、胡椒、燻製、生肉、しっかりした果実味やタンニンをどう拾うかがポイントになる。カベルネとシラーはいずれも比較的しっかりした赤に見える可能性があるため、カベルネの青さ・杉・タンニンと、シラーの黒系果実・スパイス・野性味を分ける力が問われたといえる。

地域は直接当てないが、味わいには影響する

東北地方のソーヴィニヨン・ブランと北海道のケルナーは、いずれも冷涼感や酸を意識しやすい。一方で、赤①の中部地方カベルネは、約8年経過というヴィンテージ要素が強く、地域差よりも熟成によるコメント変化が大きな補助線になりそうである。中国・四国地方のシラーでは、果実の熟度、黒系果実、スパイス感をどう拾うかが重要になる。

ヴィンテージと試験時点での経過年数をどう読むか

白2本はいずれも約2年経過で、比較的若い白として考えやすい。一方、赤①カベルネ・ソーヴィニヨン2018は約8年経過であり、熟成感をかなり意識する必要がある。赤②シラー2022は約4年経過で、若々しい果実味と少し落ち着いた構造の両方を考えたい。

受験者が迷いやすいポイント

ソーヴィニヨン・ブランとケルナーをどちらも冷涼系白として混同すること、熟成したカベルネをピノ・ノワールやメルロー寄りに誤認すること、シラーの黒系果実・スパイス・野性味をツヴァイゲルトやカベルネと混同することが迷いやすい。

この回から学べること

この回では、白は冷涼系品種同士の香りの質の違い、赤は熟成カベルネとシラーの構造差を読む力が重要である。特に赤①の約8年経過という情報は大きく、若いカベルネの典型像だけで判断すると外しやすい。ヴィンテージ差をコメント選択に反映する意識が必要な回である。


💡全体傾向のまとめ

8回分を通して見ると、日本ワイン検定1級テイスティング試験では、単に品種名を覚えるというより、品種の典型像に、地域差とヴィンテージ差をどう重ねてコメント選択に反映するかが重要になっていると考えられる。

白ワインでは、シャルドネ、デラウェア、ケルナー、ナイアガラ、ソーヴィニヨン・ブランが繰り返し登場している。シャルドネは若いものから約10年経過したものまで幅があり、同じ品種でもコメントが大きく変わる可能性がある。デラウェアやナイアガラは甘やかな香り、ケルナーやソーヴィニヨン・ブランは冷涼感や酸をどう見分けるかがポイントになる。

赤ワインでは、マスカット・ベーリーA、ピノ・ノワール、ツヴァイゲルト、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、ブラック・クイーン、シラーなどが出題されている。淡色系赤ではMBAとピノ・ノワールの混同、しっかりした赤ではカベルネ、メルロー、シラー、ブラック・クイーン、ツヴァイゲルトの構造差をどう読むかが重要である。

特に注目すべきは、試験時点での経過年数である。若い白や赤では果実の鮮度や紫がかった色調を中心に見る一方、数年から10年程度経過したワインでは、色調の変化、熟成香、酸やタンニンの落ち着きを意識する必要がある。地域名そのものは解答項目ではないが、地域差はコメント選択の補助線として活用できる。受験対策では、品種の典型像を覚えるだけでなく、「地域差」と「ヴィンテージ差」によって典型像がどうずれるかを意識することが重要である。

⌛参考情報:旧試験時代の出題意図の考察

ここからは、現在の日本ワイン検定1級テイスティング試験とは別に、旧試験団体時代に実施されていたテイスティング試験の出題記録を整理します。

旧試験時代のテイスティング試験は、現在のように外観・香り・味わい・酸・果実味・タンニンなどを選択していく形式ではなく、品種のみを当てる形式でした。

この形式では、現在のように1本ごとに外観・香り・味わいなどの評価項目で部分的に得点を積み上げる余地が少なく、最終的に品種名を的中させる力が強く求められていたと考えられます。特に、白2種・赤2種の計4種のうち3種以上を的中させることは、出題品種の幅や日本ワインの個体差を考えると、相当に難度の高い課題だったのではないでしょうか。

以下の記録は、現行試験の出題傾向を直接予測するものではありません
ただし、過去にどのような品種が出題対象になり、受験者がどのような特徴を手掛かりに品種特定へ向かう必要があったのかを考えることで、現行試験の評価項目を理解する参考になります。

たとえば、旧試験で問われた「品種を当てる力」は、現行試験では次のような力に置き換えられます。

  • 外観の色調・濃淡から品種の候補を絞る力
  • 香りの強さ、果実香、花、ハーブ、樽香を選び分ける力
  • 酸、果実味、タンニン、アルコール感を判断する力
  • 若々しさや熟成感を読み取る力
  • 似た品種同士の違いを比較する力

なお、以下の「地域」欄は、ワイン名、ワイナリー所在地、銘柄情報などから整理したものです。現行試験のように公式に「地域」が出題情報として示されたものではないため、一部に推定を含みます。

また、「試験時点での経過年数」は、ヴィンテージから試験実施時点までのおおよその年数です。厳密な瓶熟成期間ではなく、外観・香り・味わいを考えるための目安としてご覧ください。


旧試験時代の出題記録一覧

以下は、旧試験団体時代に実施されていたとみられるテイスティング試験の出題記録を、現行試験の一覧表と同じ形式にそろえて整理したものです。旧試験時代は主に品種のみを当てる形式だったため、現行試験の出題傾向を直接予測するものではありませんが、過去にどのような品種が出題対象になっていたかを確認する参考になります。

※旧試験時代の地域欄は、ワイン名、ワイナリー所在地、銘柄情報などから整理したものであり、現行試験のように公式に地域が出題情報として示されたものではありません。

No実施日白①白②赤①赤②
12012/11/25(日)山梨県
甲州 2010
北海道
ケルナー 2011
京都府
マスカット・ベーリーA 2011
長野県
カベルネ・ソーヴィニヨン 2010
22013/11/24(日)長野県
シャルドネ 2012
北海道
ケルナー 2012
岩手県
ツヴァイゲルト 2010
山梨県
メルロー 2011
32015/06/14(日)山形県
デラウェア 2014
長野県
ソーヴィニヨン・ブラン 2014
北海道
ピノ・ノワール 2012
山梨県
ブラック・クイーン 2013
42015/06/21(日)岩手県
リースリング・リオン 2013
山形県
デラウェア 2014
北海道
ピノ・ノワール 2012
滋賀県
ヤマソーヴィニヨン 不明
52015/11/08(日)岩手県
リースリング・リオン 2014
北海道
ナイアガラ 2014
山形県
ヤマソーヴィニヨン 2013
山梨県
カベルネ・ソーヴィニヨン 2014
62016/06/05(日)北海道
ケルナー 2015
北海道
ミュラートゥルガウ 2015
長野県
ブラック・クイーン 2014
長野県
コンコード 2015
72018/06/03(日)長野県
ソーヴィニヨン・ブラン 2017
長野県
竜眼 2016
北海道
ツヴァイゲルト 2015
山形県
ヤマソーヴィニヨン 不明
82018/11/23(金)北海道
ケルナー 2017
山梨県
デラウェア 2017
長野県
ピノ・ノワール 2016
長野県
コンコード 2017
参考2019/12/08(日)大阪会場で実施予定情報あり。ただし、出題記録は未確認。
参考2019/12/15(日)東京会場で実施予定情報あり。ただし、出題記録は未確認。

No.1:2012年11月25日実施分

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①山梨県甲州2010約2年
白②北海道ケルナー2011約1年
赤①京都府マスカット・ベーリーA2011約1年
赤②長野県カベルネ・ソーヴィニヨン2010約2年

詳細な銘柄情報

  • 白①:勝沼醸造/ブラン樽熟成 2010
  • 白②:サッポロワイン/グランポレール 北海道ケルナー辛口 2011
  • 赤①:丹波ワイン/マスカットベリーA 2011
  • 赤②:井筒ワイン/NACカベルネ・ソーヴィニヨン樽熟 2010

この回で問われたと考えられること

この回は、白・赤ともに品種の違いが比較的分かりやすい構成だったと考えられます。

白ワインでは、甲州とケルナーの違いがポイントになります。甲州は一般に香りが穏やかで、繊細な酸や和柑橘のような印象を意識したい品種です。ただし、この出題では「樽熟成」の甲州であるため、通常の甲州よりも香ばしさ、厚み、やや落ち着いた香りが出ていた可能性があります。一方、北海道のケルナーは、冷涼感、青リンゴ、白い花、伸びのある酸が手掛かりになったと考えられます。

赤ワインでは、マスカット・ベーリーAとカベルネ・ソーヴィニヨンの対比です。マスカット・ベーリーAは明るい色調、赤系果実、軽やかなタンニンが特徴になりやすく、カベルネ・ソーヴィニヨンはより濃い色調、黒系果実、青さ、タンニンの骨格を意識する必要があります。

現行試験に置き換えるなら、白では「香りの強さ」「酸」「樽由来の香ばしさ」、赤では「色の濃淡」「赤系果実と黒系果実の違い」「タンニンの強さ」を判断する参考になります。


No.2:2013年11月24日実施分

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①長野県シャルドネ2012約1年
白②北海道ケルナー2012約1年
赤①岩手県ツヴァイゲルト2010約3年
赤②山梨県メルロー2011約2年

詳細な銘柄情報

  • 白①:サンクゼール/長野シャルドネ 2012
  • 白②:宝水ワイナリー/リッカ ケルナー 2012
  • 赤①:エーデルワイン/ツヴァイゲルトレーベ 樽熟成 2010
  • 赤②:フジッコワイナリー/フジクレール メルロー 2011

この回で問われたと考えられること

この回の白ワインでは、シャルドネとケルナーの違いが問われたと考えられます。

シャルドネは、品種そのものの香りが強く出るというより、産地や醸造方法の影響を受けやすい品種です。そのため、香りがニュートラル寄りなのか、果実味と酸のバランスがどうかを落ち着いて見る必要があります。一方、ケルナーは、冷涼感、白い花、青リンゴ、酸の伸びが手掛かりになりやすい品種です。

赤ワインでは、ツヴァイゲルトとメルローの比較です。ツヴァイゲルトは赤系果実、冷涼感、酸、スパイスの印象が出やすく、メルローは丸みのある果実味、なめらかなタンニン、柔らかい質感が手掛かりになります。

また、ツヴァイゲルトは2010年ヴィンテージで、試験時点で約3年経過しています。樽熟成の影響も含め、若々しい果実香だけでなく、少し落ち着いた香りや複雑さも意識する必要があったと考えられます。

現行試験では、白は「ニュートラル寄りか、アロマティックか」、赤は「酸やスパイスを感じるタイプか、丸みのあるタイプか」を判断する参考になります。


No.3:2015年6月14日実施分

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①山形県デラウェア2014約1年
白②長野県ソーヴィニヨン・ブラン2014約1年
赤①北海道ピノ・ノワール2012約3年
赤②山梨県ブラック・クイーン2013約2年

詳細な銘柄情報

  • 白①:タケダワイナリー/蔵王スター 白 2014
  • 白②:あづみアップルスイス村ワイナリー/ソーヴィニヨン・ブラン 2014
  • 赤①:サッポロワイン/グランポレール 北海道余市ピノ・ノワール 2012
  • 赤②:アルプスワイン/ミュゼ・ド・ヴァン ブラッククィーン 2013

この回で問われたと考えられること

この回は、白・赤ともに対比がはっきりした構成です。

白ワインでは、デラウェアとソーヴィニヨン・ブランの違いがポイントになります。デラウェアは、甘やかな果実香、親しみやすい香り、軽快な味わいが手掛かりになりやすい品種です。一方、ソーヴィニヨン・ブランは、青さ、ハーブ、柑橘、シャープな酸を意識したい品種です。

赤ワインでは、ピノ・ノワールとブラック・クイーンの比較です。ピノ・ノワールは、淡めの色調、赤系果実、酸、繊細なタンニンが特徴になりやすい品種です。一方、ブラック・クイーンは、濃い色調、強い酸、力強い果実味を意識する必要があります。

特に赤ワインでは、外観の濃淡が大きな手掛かりになった可能性があります。淡いピノ・ノワールと、濃いブラック・クイーンを見分けることは、現行試験における「色調」「濃淡」「酸」「タンニン」の選択にもつながります。


No.4:2015年6月21日実施分

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①岩手県リースリング・リオン2013約2年
白②山形県デラウェア2014約1年
赤①北海道ピノ・ノワール2012約3年
赤②滋賀県ヤマソーヴィニヨン不明不明

詳細な銘柄情報

  • 白①:エーデルワイン/五月長根葡萄園リースリング・リオン 2013
  • 白②:タケダワイナリー/蔵王スター 白 2014
  • 赤①:サッポロワイン/グランポレール 北海道余市ピノ・ノワール 2012
  • 赤②:琵琶湖ワイン/浅柄野 ヤマソーヴィニヨン

この回で問われたと考えられること

この回の白ワインでは、リースリング・リオンとデラウェアの違いがポイントになります。

リースリング・リオンは、酸、柑橘、すっきりした香りを意識したい品種です。デラウェアは、より甘やかで親しみやすい果実香が出やすく、香りの方向性が異なります。品種当て形式であれば、香りの甘やかさに寄るのか、酸や柑橘感に寄るのかが判断材料になったと考えられます。

赤ワインでは、ピノ・ノワールとヤマソーヴィニヨンの対比です。ピノ・ノワールは淡めの色調、赤系果実、酸、繊細さが手掛かりになります。一方、ヤマソーヴィニヨンは、濃い色調、酸、野性味、山ぶどう系の個性が出やすい品種です。

現行試験では、白は「香りの甘やかさ」「酸の強さ」、赤は「濃淡」「野性味」「酸」「タンニン」の判断に置き換えて考えるとよいでしょう。


No.5:2015年11月8日実施分

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①岩手県リースリング・リオン2014約1年
白②北海道ナイアガラ2014約1年
赤①山形県ヤマソーヴィニヨン2013約2年
赤②山梨県カベルネ・ソーヴィニヨン2014約1年

詳細な銘柄情報

  • 白①:エーデルワイン/五月長根葡萄園 2014
  • 白②:北海道ワイン/おたる特撰ナイアガラ 2014
  • 赤①:月山ワイン山ぶどう研究所/月山ワイン ソレイユ・ルバン 2013
  • 赤②:フジッコワイナリー/フジクレール カベルネ・ソーヴィニヨン 2014

この回で問われたと考えられること

この回は、白ワインで香りの個性の違いがかなり分かりやすい構成だったと考えられます。

リースリング・リオンは、酸、柑橘、すっきりした香りを意識したい品種です。一方、ナイアガラは、非常に分かりやすい芳香、甘やかな果実香、華やかさが特徴になりやすい品種です。品種当て形式では、ナイアガラの香りの強さを見抜けるかどうかが大きなポイントになった可能性があります。

赤ワインでは、ヤマソーヴィニヨンとカベルネ・ソーヴィニヨンの比較です。どちらも一定の濃さや酸を感じる可能性がありますが、ヤマソーヴィニヨンは山ぶどう系の野性味、酸、独特の果実感が手掛かりになります。一方、カベルネ・ソーヴィニヨンは、黒系果実、青さ、タンニン、骨格を意識する必要があります。

現行試験では、ナイアガラのような強い芳香を「香りが豊か」「華やか」「甘い果実香」として選べるか、また赤ワインで「野性味」と「黒系果実・タンニン」を整理できるかが参考になります。


No.6:2016年6月5日実施分

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①北海道ケルナー2015約1年
白②北海道ミュラートゥルガウ2015約1年
赤①長野県ブラック・クイーン2014約2年
赤②長野県コンコード2015約1年

詳細な銘柄情報

  • 白①:千歳ワイナリー/北ワイン ケルナー 2015
  • 白②:グランポレール 北海道ミュラートゥルガウ 2015
  • 赤①:アルプス/ミュゼドヴァン 松本平ブラッククィーン 2014
  • 赤②:井筒ワイン/NACコンコード 2015

この回で問われたと考えられること

この回は、白・赤ともに同じ地域内で品種差を見せる構成として読むことができます。

白ワインでは、北海道のケルナーとミュラートゥルガウの比較です。ケルナーは、冷涼感、酸、白い花、青リンゴのような香りを意識したい品種です。一方、ミュラートゥルガウは、より穏やかで軽やか、酸もやわらかく感じられることがあります。

赤ワインでは、ブラック・クイーンとコンコードの対比です。ブラック・クイーンは、濃い色調、強い酸、力強い果実味がポイントになります。一方、コンコードは、独特の甘い香り、フォクシー香、親しみやすい果実感が手掛かりになります。

現行試験では、白ワインで「酸の強弱」「香りの華やかさ」「軽さ」を見分けること、赤ワインで「濃い色と酸の強さ」か「香りの個性」かを整理する練習になります。


No.7:2018年6月3日実施分

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①長野県ソーヴィニヨン・ブラン2017約1年
白②長野県竜眼2016約2年
赤①北海道ツヴァイゲルト2015約3年
赤②山形県ヤマソーヴィニヨン不明不明

詳細な銘柄情報

  • 白①:安曇野ワイナリー/ソーヴィニヨン・ブラン 2017
  • 白②:アルプスワイン/善光寺竜眼 2016
  • 赤①:北海道/ツヴァイゲルト 2015
  • 赤②:月山ワイン/豊穣神話 ヤマ・ソーヴィニヨン

この回で問われたと考えられること

この回の白ワインでは、ソーヴィニヨン・ブランと竜眼の違いが重要です。

ソーヴィニヨン・ブランは、青さ、ハーブ、柑橘、シャープな酸が手掛かりになりやすい品種です。一方、竜眼は、より穏やかな香り、控えめな果実味、軽快さを意識したい品種です。香りの強さや青さの有無が、品種特定の大きな判断材料になったと考えられます。

赤ワインでは、ツヴァイゲルトとヤマソーヴィニヨンの比較です。ツヴァイゲルトは、赤系果実、冷涼感、酸、スパイスを意識したい品種です。一方、ヤマソーヴィニヨンは、濃い色調、酸、野性味、山ぶどう系の個性が出やすい品種です。

現行試験では、白ワインで「青さがあるか」「香りが控えめか」「酸がシャープか」を見分けること、赤ワインで「スパイス・冷涼感」と「野性味・濃さ」を整理する参考になります。


No.8:2018年11月23日実施分

出題ワイン一覧

区分地域品種ヴィンテージ試験時点での経過年数
白①北海道ケルナー2017約1年
白②山梨県デラウェア2017約1年
赤①長野県ピノ・ノワール2016約2年
赤②長野県コンコード2017約1年

詳細な銘柄情報

  • 白①:北海道ワイン/北海道ケルナー 2017
  • 白②:シャトー・ジュン/ジャパンセレクト デラウェア 2017
  • 赤①:安曇野ワイナリー/ピノ・ノワール ドゥジエム 2016
  • 赤②:井筒ワイン/NAC Concord 2017

この回で問われたと考えられること

この回は、白・赤ともに香りや外観の違いを比較しやすい構成だったと考えられます。

白ワインでは、ケルナーとデラウェアの比較です。ケルナーは、冷涼感、酸、白い花、青リンゴのような香りが手掛かりになります。一方、デラウェアは、甘やかな果実香、親しみやすさ、軽快な味わいがポイントになります。

赤ワインでは、ピノ・ノワールとコンコードの違いが重要です。ピノ・ノワールは、淡めの色調、赤系果実、酸、繊細なタンニンを意識したい品種です。一方、コンコードは、独特の甘い香りやフォクシーな香りが手掛かりになります。

現行試験では、白ワインで「冷涼感のある酸」か「甘やかな果実香」かを判断すること、赤ワインで「淡い色調と繊細さ」か「香りの個性」かを整理する参考になります。


参考:2019年12月実施予定分について

2019年12月には、次のような2次試験日程が予定されていたようです。

予定日会場扱い
2019年12月8日大阪実施予定情報はあるが、出題記録は未確認
2019年12月15日東京実施予定情報はあるが、出題記録は未確認

ただし、現時点では、実際の出題ワインや受験記録を確認できていません。
中止された可能性、または実施されたものの記録が公開・保存されていない可能性の双方が考えられます。

そのため、本記事では2019年12月8日・12月15日については出題分析の対象には含めず、「実施予定は確認できるが、出題記録は未確認」として扱います。


全体傾向:旧試験では何を見抜かせたかったのか

旧試験団体時代の出題記録を見ると、単に有名品種だけを出していたというより、品種ごとの違いをテイスティングで見抜けるかを問う構成だったと考えられます。

香りの強い品種と控えめな品種を見分ける力

ナイアガラ、デラウェア、コンコードのように、香りの個性が比較的分かりやすい品種が出題されています。
一方で、甲州、竜眼、シャルドネ、ミュラートゥルガウのように、香りが比較的控えめ、または穏やかに出やすい品種も含まれています。

現行試験では、次のような評価項目に関係します。

  • 香りの特徴:控えめ/中庸/豊かな
  • 香りの印象:若々しい/華やかな/ニュートラル
  • 果実香:柑橘、青リンゴ、白桃、赤系果実、黒系果実
  • 品種選択時の候補絞り込み

酸の強さを判断する力

ケルナー、ソーヴィニヨン・ブラン、ブラック・クイーン、ヤマソーヴィニヨン、ツヴァイゲルトなどは、酸の印象が重要になりやすい品種です。

特に日本ワインでは、果実味やアルコール感だけでなく、酸の出方が品種や産地の判断に効く場合があります。

現行試験では、次のような判断に関係します。

  • 酸が穏やかか、しっかりしているか
  • 果実味より酸が前に出ているか
  • 冷涼地らしい引き締まりがあるか
  • 赤ワインでも酸が高く感じられるか

赤ワインの色調とタンニンの違いを見分ける力

赤ワインでは、マスカット・ベーリーA、ピノ・ノワール、コンコードのような比較的淡く軽やかなタイプと、カベルネ・ソーヴィニヨン、ブラック・クイーン、ヤマソーヴィニヨンのような色・酸・タンニンが強く出やすいタイプが並んでいます。

現行試験では、次のような評価項目に関係します。

  • 色調:紫がかった赤/赤/赤褐色
  • 濃淡:淡い/中庸/濃い
  • タンニン:少ない/中庸/多い
  • 果実味:赤系果実か黒系果実か
  • 熟成感:若々しいか、やや落ち着いているか

熟成による変化を読み取る力

旧試験では、多くのワインが試験時点でおおむね1〜3年程度の経過年数でした。
そのため、完全な古酒というよりは、比較的若い状態のワインを中心に、品種ごとの若々しい香りや酸を見抜くことが求められていたと考えられます。

ただし、ピノ・ノワール、ツヴァイゲルト、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンなどでは、2〜3年程度の経過によって、若々しい果実香に加えて、少し落ち着いた香りや色調が出ていた可能性もあります。

現行試験では、次のような判断に関係します。

  • 白ワインの色が緑がかった黄色か、黄色寄りか
  • 赤ワインの色が紫が強いか、赤〜赤褐色に寄るか
  • 香りにフレッシュな果実が多いか、やや落ち着いた香りが混じるか
  • 味わいに若々しい酸があるか、丸みが出ているか

現行試験対策としての活かし方

旧試験団体時代の出題記録は、現行試験の出題予想としてそのまま使うものではありません。
しかし、次のように読み替えると、現在のテイスティング対策にも役立ちます。

旧試験で問われた力現行試験で対応する力
品種を当てる力品種ごとの外観・香り・味わいの特徴を選ぶ力
香りで品種を絞る力香りの強さ、果実香、花、ハーブ、樽香を選ぶ力
酸やタンニンで品種を絞る力酸・果実味・渋味・ボディを選ぶ力
熟成具合を見る力色調、香りの熟成感、味わいの丸みを判断する力
似た品種を比較する力選択肢の中で中心候補と補助候補を見分ける力

特に、旧試験で繰り返し出ている品種は、単に名前を覚えるだけでなく、現行試験のコメントに置き換えて整理しておくとよいです。

品種現行試験で意識したい特徴
甲州控えめな香り、柑橘、穏やかな果実味、酸、淡い色調。樽熟成の場合は厚みや香ばしさに注意
ケルナー冷涼感、白い花、青リンゴ、酸、若々しさ
デラウェア甘やかな果実香、親しみやすさ、軽快な味わい
ソーヴィニヨン・ブラン青さ、ハーブ、柑橘、シャープな酸
ナイアガラ強い芳香、甘い果実香、華やかさ
シャルドネニュートラル寄り、醸造の影響を受けやすい、果実味と酸のバランス
竜眼穏やかな香り、控えめな果実味、軽快さ
リースリング・リオン酸、柑橘、すっきりした香り
ミュラートゥルガウ穏やかな香り、やわらかい酸、軽快さ
マスカット・ベーリーA明るい色調、赤系果実、キャンディ香、軽いタンニン
ピノ・ノワール淡い色調、赤系果実、酸、繊細なタンニン
ツヴァイゲルト赤系果実、冷涼感、スパイス、酸
ブラック・クイーン濃い色、強い酸、力強い果実味
ヤマソーヴィニヨン濃い色、酸、野性味、山ぶどう系の個性
カベルネ・ソーヴィニヨン黒系果実、青さ、タンニン、骨格
メルロー丸み、なめらかなタンニン、黒系果実、柔らかさ
コンコード独特の甘い香り、フォクシー香、親しみやすい果実感

したがって、旧試験の出題記録は、昔の品種当て試験を再現するための資料ではなく、現行試験で求められる「外観・香り・味わいの特徴を品種ごとに整理するための補助資料」として読むのが適切です。

しかし、出題された品種やワインを見ていくと、出題者が受験者に見抜かせたかったポイントは、現在のテイスティング評価項目にも通じています。

たとえば、ケルナーやソーヴィニヨン・ブランでは酸や清涼感、デラウェアやナイアガラでは香りの強さ、ピノ・ノワールやマスカット・ベーリーAでは淡い色調と軽やかなタンニン、ブラック・クイーンやヤマソーヴィニヨンでは色の濃さや酸の強さが重要になります。

つまり、旧試験の出題記録は、単なる品種暗記の資料ではなく、現行試験で求められる「外観・香り・味わいの特徴を品種ごとに整理するための補助資料」として活用できます。